自己申告により、足腰に自身のない人は、残って祝詞の写経(?)でもいいとのこと。4人の女性のうち2人が残り組に行ってしまい、私はたった2人の女性のうちの一人になってしまいました。
本来の修験道では「駆け」ますが、さすがに走りませんでした。「これじゃハイキングじゃないか?楽勝だな」と思っていたのは最初の30分くらい。結構な急斜面を、休むことなく黙々と歩き続けます。滑りそうな土、木の根や岩を避け、踏みしめ、アップダウンが大きく、かなりの運動量です。
男性陣はそもそも鍛えている方が多いらしく、息も切らさず軽々と進んでいく方が多くて、負けないように頑張ります。ちょっとぽっちゃり体型の男性は、振り返ったら真っ赤な顔で滝のような汗でした。日差しがあまりなくて暑くなかったのですが、歩いていると体温上がりますね。
山頂の少し平らになった辺りで、思い思いに腰掛けて、瞑想しました。御岳山の神気に触れて。大自然に囲まれて。それはそれは素晴らしい瞑想タイムでした。
時折こっそり目を開けて見回すと、白装束の集団が、切り株や岩や地面に思い思いに腰掛けて目をつむっている。通常世界では異様な集団ですね(笑) 時折ハイキング客が通りかかりましたが、皆、見ないふりをして通り過ぎていました。
お昼は、見晴らし台でお昼を食べました。水が美味しいのかな?塩気がほどよく効いて、すごく美味しいおにぎりでした。食べた後、10分ほど気絶するように座ったまま寝てしまいました。
今までは、山奥に篭って特殊なことをするよりも、現実世界でたとえばやりたくない仕事やつらい人間関係を渡っていく方が、ずっと修行ではないか?と思ったりもしました。しかし、それは「修行」ではなくて「苦行」ではないか、と。その2つを混同するのは違っているのでは、と。
「修行」とは、行を修めると書きます。修行とは、大自然と向き合ってその偉大さを感じること。もう一つの大自然である自分自身の体の限界を体験することによって、内なる力を引き出すこと。ではないかと思いました。どっぷりと、自然と体に向き合い、体感すること。それが「行」なのだ、と感じました。
でも筋肉痛間違いなし、ですね(^^;
4時間ほどの行程を終えて戻ると、再び本殿に参内して、修了のご報告をします。先程まで一緒に山歩きをしていた神主さんが神職の服装に着替えているのが凛々しいです。最も気高いエリアに入れていただくのも僅かな時間、と感じると、かけがえがないひと時です。
今回で通算28回目だそうですが、参加10回目の方が2人もいらして、表彰を受けていました。リピーターさんたくさんいらっしゃるみたいですね。この濃い内容での2日間。たびたび来たいのもわかる気がしました。
解散後、希望者は神社内を案内してくださいました。何度も来てくまなく拝見している私でも知らなかったエピソードなどが沢山聞けて、最後まで盛りだくさん!でした。
個人的に勝手に「パワスポだ」と目をつけていた場所が、「ここは特に古来の御岳の雰囲気が残っている」と教えていただいて納得したりもしました。
解散は3時半頃でしたが、お札やお守りを販売している社務所の若い神主さんが、「直会(なおらい)」という言葉を教えてくださって、「儀式が終わったあとに、神様からお下がりをいただいて、飲み食いする」ことですが、これは都合がいい(笑)とばかり、参道の見晴らしの良い駒鳥売店で自主直会(笑)
「おでん」というメニューで出てきた名産のこんにゃくがとっても美味でした。
「修行とは何か」に改めて気づくことができて、大自然の素晴らしさにどっぷり浸り尽くした素晴らしい2日間でした。皆さまも、年に2回の武蔵御嶽神社の修行体験、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう?次回は、8月31日(土)、9月1日(日)だそうです!
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