ネイティブアメリカンの浄化と祈りの儀式、
スゥエットロッジ体験してきました<準備編>の続きです。
ドーム型のテントの中に車座に入ります。順番は、男性と女性が分かれています。地面は枯葉と泥で湿っており、バスタオルを敷きますが、ほとんど「地べた」ですね。雪が降ったばかりで、じわっと冷たい。
「石を運ぶ係」の男性が、外の焚き火で熱く熱した石を熊手のようなもので運び、中央のくぼみにごろんと入れ、リーダーの男性が牛の角?の熊手のようなもので位置を整えます。
ご焼香のような要領でハーブ(たばこ?)を石の上にぱらぱらとかけると、ジュッと焼けて煙が立ち上ります。
リーダーが柄杓で水を汲んで石にかけると、じゅわっと蒸気が上がって熱を感じます。
入口の幕をかけて閉じるのですが、真っ暗闇になります。真ん中の焼けた石だけがかすかに赤くともるだけ。私は「まるで胎内のよう」だと感じました。
前世療法も「潜在意識につながる」 方法ですが、呼吸法や音など他にもいろいろなアプローチがある。「完全な暗闇と蒸気」…これがネイティブたちが編み出した「魂につながる」方法論なのだ、と感慨。
焼けた石が運び込まれるたびにハーブを焼き、一人ずつ言葉を述べていきます。話すことはフリーです。決まった形式や長さもありません。家族への感謝や、これからの自分の決意、自分の内面への反省など。これまでの人生の苦しみを吐き出す方もいらっしゃいました。
ベテランの方々が、要所要所で掛け声のような相槌を入れたり、ネイティブの言葉で「そうだそうだ」的な言葉かけをしたり、皆で「場を共有している」雰囲気満点でした。感極まって声が震え、涙を流す人もいました。
亡くなった方を偲ぶ思いを絞り出す場面もありました。きっとこの暗闇の中に、亡き人の魂も来ているに違いない、と感じました
ロッジの中では皆自然の懐に抱かれ、原始の心へ帰っていくようでした。これが、「ロッジを共有した人は兄弟姉妹」だと言っていたことなんだな、と分かりました。
8人か9人、ちょうど半分終わったところでブレイクが入ります。暑くて暑くて限界!だったので、ちょうどよかった。ロッジの外に出て風に吹かれ、水をごくごく飲みます。美味しい!汗でドロドロ、外気が気持ちいい♪
後半、私の番が来ました。人里離れた自然が素晴らしかったので、五感を使って世界を感じられることへの感謝を述べました。ネイティブの文化は自然との共生が基本ですからね。最近「運命にゆだねる」ことの大切さを感じているので、私の人生が大いなる計らいに沿うように、と祈りました。
2度目のブレイクが終わり、3ラウンドめは、祈りの歌です。太鼓をドンドコ鳴らし、ベテランの方々がネイティブの言葉で歌を歌います。単純なリフレインを、初めての私も口真似してみます。日本で、日本人なのに、不思議な感じですが、きっと神道をはじめ世界中の宗教はきっと原初はこういう形だったに違いない、と思いを馳せます。
パイプセレモニーといって、長いキセルのようなパイプを回しのみします。神聖な儀式です。ベテランの方々は煙をもくもく吐き出してカッコいい♪吸う必要はなくふかすだけでもよいし、煙草が苦手な方は肩に押し当てる仕草で代用してもよいです。
ロッジの中はどんどん暑くなり、最初に感じた地面の冷たさが逆に好ましい。
4ラウンド目は各々フリーで祈ります。「ちょっと暑くなりますよ」と言って水をじゃんじゃんかけると蒸気がどんどん上がり、ロッジ内の温度はかなり上がりました。あともうちょっと!という思いでがんばります。
正味2時間ほど?スゥエットロッジは無事終了しました。日は柔らかく傾きかけて、身も心も清々しいです。
冷たいと熱いと真逆ですが、私の好きな滝行に似ているなーと思いました。これで寒い方も暑い方も大丈夫だぞ(笑)。
汗まみれ泥まみれなので急いで着替えます。テントを畳み、火の始末をし、後片付けします。皆で丸くなって一言ずつ感想を述べていきます。記念撮影しておしまい。
ほんとうに、きっと魂のきょうだいたちが集まってきたのでしょうね。とても素敵な人たち、素敵な時間でした。
ネイティブたちの文化では「4」が大事なのだそうです。スゥエットも4回やってみるとよいのだとか。
ほぼ毎月開催だそうです。私もまた参加させていただく予定です。ご興味ある方は、PADOMAまでお問い合わせください!
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